もくの木ブログ
2016.10.11
☕️ 秋晴れ、秋祭り。
2016.10.05
♣ 耳鳴りについて
♣ 耳鳴りについて
耳鳴りとは、耳の中、あるいは頭の中で本来ないはずの音が聞こえている状態を言います。蝉が鳴いているような「ジー」という音であったり、高音の「キーン」という音であったり、低めの「ゴー」という音であったりします。
また、耳鳴りの多くは〈難聴〉〈めまい〉〈耳閉感〉などの耳症状を伴います。難聴の50%以上に耳鳴り、耳鳴りの75%以上に難聴があるといわれています。
耳鳴りによって不眠や鬱にまで発展することもありますが、ご本人のつらさが客観的に分かってもらいにくいため、患者様の精神的苦痛が増すケースが多いようです。
耳鳴りの鑑別について
耳鳴りには、【他覚的耳鳴り】と【自覚的耳鳴り】という分類があります。
【他覚的耳鳴り】外部からも聴くことのできる耳鳴りです。つまり、実際に聞こえる音ということです。耳のそばに聴診器を当てたりすると他の人も聴くことができます。音の原因は耳の中の筋肉の痙攣、鼓膜の異常、顎関節の発する音、血管の拍動などが考えられます。 中でも血管の拍動による耳鳴りでは、血管の病変が考えられます。これは、脳に向かう動脈に瘤ができるなどの理由で雑音が起こるものです。この音は、心臓の拍動に合わせて聞こえるのが特徴です。このような場合は血管が裂ける危険性があるので、すぐに脳神経外科や耳鼻咽喉科を受診してください。
【自覚的耳鳴】(非振動性)自分にしか聞こえない耳鳴りで、ほとんどの耳鳴りはこちらに属します。 難聴をともなうことが多く、難聴の程度もほとんど自覚のない軽いものから、生活に支障をきたすほど重いものまでさまざまです。人口の1割か2割の人は耳鳴りを経験するといわれ、65歳以上では3割もの人が耳鳴りを経験しているといわれています。とはいえ、その全ての人が耳鳴りに悩まされているわけではありません。耳鳴りがあっても気にならない人も多いのです。なお、非常に静かな環境にいると「シーン」という音が聞こえることがありますが、これは生理的な耳鳴りであり、全く問題ありません。
耳鳴りの原因
耳鳴りの原因は、耳の病気や全身の病気である場合もあります。あるいは薬の副作用としても起こり得ます。 ただし、原因が特定できない耳鳴りのほうが多いのも事実であり、これが治療を難しくしています。
1.耳の病気による耳鳴り
耳鳴りを起こす病気としては、〈内耳炎〉〈滲出性中耳炎〉〈耳垢塞栓〉〈耳管狭窄症〉〈耳硬化症〉〈メニエール病〉〈老人性難聴〉〈突発性難聴〉〈聴神経腫瘍〉〈外傷(耳そのものの怪我)〉などがあります。 難聴を起こす病気はすべて耳鳴りを伴う可能性があるということです。 耳の病気による耳鳴りは、原因となる耳の病気が治ればなくなります。
このうち、病気と言い難いのは老人性難聴で、30代を過ぎると誰でもなりうる加齢変性といえます。 音を感じるのは内耳の蝸牛管の中にあるコルチ器という部分です。ここには有毛細胞があり、振動を感じ取ります。その振動の周波数が脳に伝えられることで音として認識されるのです。 加齢にしたがって高い周波数の有毛細胞が脱落し、高音が聴こえにくくなってきます。これが老人性難聴です。耳鳴りや難聴以外の症状がなければ心配はありません。
2.耳の病気以外で起こる耳鳴り
耳の病気以外でも耳鳴りが起こることがあります。 むち打ち症、顎関節症などで強い耳鳴りが出ることが知られています。 これは、内耳の神経と首の筋肉に密接な関係があるためで、むち打ちでは6割の患者様に耳鳴りが起こるというデータもあります。 また、薬の副作用によって耳鳴りが起こる場合もあります。 かつて結核患者の多かった時期、特効薬としてストレプトマイシンがよく使われました。当時「ストマイ難聴」という言葉ができたように、ストレプトマイシンやカナマイシンなどの抗生物質の副作用として難聴が起こり、耳鳴りを伴うこともあります。一部の抗がん剤や利尿剤(高血圧の薬として使われることも多い)も耳鳴りを起こします。ドロドロ血を防ぐと言われるアスピリンも、たくさん服用すると耳鳴りが起こることもあります。アスピリンの副作用にはこのほかに胃腸障害などもありますから、医師の処方以外の服用はお勧めできません。 これらの薬による副作用で起こる耳鳴りは、服用をやめることで治ることもありますが、治らないこともあります。
当院の治療
耳鳴りには頸や肩の筋肉の緊張やコリと、自律神経の関与が深く関わっています。内耳を全て切り取ってしまっても耳鳴りが起こるといわれているように、耳鳴りには脳も関係しているようです。 逆にいえば、頸と肩のこりをゆるめ、内耳や脳への血行循環を改善し、リラックスさせて副交感神経を優位にすれば多くの耳鳴りは改善するということです。
鍼は、硬くなった頸や肩の筋肉に直接届き、緊張をゆるめることができます。鍼を刺す刺激によって血流も改善し、「軽くなった」「やわらかくなった」と感じていただけるはずです。肩や頸を通って内耳や脳に到達する血管も、硬くなった筋肉によって締め付けられることがなくなります。お灸によって物理的に温める方法も血行の促進、免疫力の向上につながります。 なにより、鍼灸によって副交感神経が優位になることが知られており、リラックスした状態では耳鳴りが気にならなくなるのです。
また、東洋医学の考え方では「耳」は「腎」が司っていると考えます。(臓器としての腎臓というより、「腎」というカテゴリーでくくられた体の機能と考えてください。)「腎」はまず、「先天の精」が蓄えられているところです。「先天の精」とは両親からもらった生命力のことで、「腎」にこれが保存されています。この貯金を使い果たしてしまうと命が燃え尽きると考えられています。 ですから、人間はこの貯金を減らさないように、毎日食べ物や飲み物、空気などから精を得ているのです。外から得られるこれらの精を「後天の精」と呼びます。「腎」の働きが弱ると、生殖機能が衰え、耳に問題が起こったり、骨がもろくなったり、朝早く目覚めて睡眠時間が短くなったりします。また、疲れやすくなるのも特徴です。いわゆる老化現象と呼ばれるものは、腎の働きが弱ることで(つまり、先天の精のストックが減ることで)起こってくると考えられています。
当院では、この「腎」に働きかける治療を全身におこないます。 耳鳴りなのに、なぜ全身を治療するのかと思われるかも知れませんが、それはこのような東洋医学的な見地に立った治療をするためです。 耳鳴りが全身におよぼす影響を考えれば、むしろ全身を治療しないほうが不自然と言えるかもしれません。
2016.10.04
♣ 五十肩について
♣ 五十肩について
【肩関節周囲炎】俗称〈五十肩〉といいます。
① 広義:〈腱板炎〉〈肩峰下滑液包炎〉〈石灰沈着生腱板炎〉〈腱板断裂〉〈上腕二頭筋長頭炎〉〈五十肩〉などの疾患が含まれます。
② 狭義:原因が判明できない肩関節周囲の痛み→〈五十肩〉といいます。
主症状はその名の通り、肩関節の痛みです。最初は「腕をあげる動作」や「上着を羽織る際」に痛みを感じ、時間の経過とともに悪化していきます。
①痛みで腕が動かしにくくなり、症状が進行すると座ったり寝たりしていても痛みが出てきます。(安静時痛)
②さらに、寝ているときに痛くて目が覚める・痛くて寝付けないなどの症状が出てくると、いよいよ生活に支障が出てきます。(夜間痛)
③一般には、時間経過とともに痛みがピークに達します。その後少しずつ痛みは軽減しますが、このとき肩関節がロックした様になり、ある領域からピクリとも動かなくなります。つまり、痛みが主症状の時期から可動域制限へと移行していきます。(疼痛性筋痙期→筋性拘縮期)
症状が出始めたら大抵の方が酷い痛みのため、整形外科・整骨院・鍼灸院を訪ねます。中には放っておく方もおられますが、痛みが酷く仕事や家事、日常生活に支障が出たまま長時間過ごすことになります。五十肩は放っておいても「いつかは」良くなることがほとんどですが、そういった放置例は非常に経過が長く、酷い痛みを我慢しなければなりません。長い方ですと、1年から2年、5年間可動域制限と痛みに苦しんでおられる方も目にします。ですから、何らかの医療的な介入をしたほうが経過が良好であると言えます。
鍼灸施術は痛みを起こしている深部の筋肉や組織にまでアプローチでき、当院の施術は肩関節だけに留まらない治療で肩関節の痛みを取り除いていきます!
五十肩の原因
発症の機序は明らかにされていません。
何らかの原因で、肩関節を取り巻く筋肉・軟部組織に炎症をきたした状態。局所の血流不足、筋線維の拘縮、知覚神経の絞扼障害などが起きていると考えられている。俗称である、『四十肩・五十肩』が示しているように、加齢による肩関節周囲を構成する組織に変化(変性)が起きる過程で発症するものと考えられる。
当院の治療
当院では、まず炎症の程度(痛みの強さ・痛みの範囲・関節可動域・日常生活動作の障害度など)を確認しながら、腱板損傷や石灰化、頚椎の問題などで発生する似たような痛みを除外していきます。次にどの動きができて、どの動きができないのか。それぞれの動きを確認して、患者様と一緒に確認していきます。
いよいよ、施術に入ります。
五十肩という病名は東洋医学にはありません。それと同じように、来院いただく患者様の不調の原因も多岐に渡っており、「五十肩にはこの治療」と単純に決定することはできませんが、①一般的に多くみる症状では腕が前から上に上がらない。②横から上に上がらない。③後ろ手が回せない。④何もしていなくてもズキズキうずく。等、最も動かしにくい動きから傷害されている経絡(神経エリア)を選定します。傷害されている経絡(神経)上にある有効穴に鍼灸を施し、可動域や痛みの程度が改善されるのを確認します。
ある程度まで可動域が出て、除痛に成功すれば後は時間の経過に加速して回復される方が多いです。
2016.10.01
☕️ 身近な「ペットボトル」でセルフ温灸
ペットボトル温灸がNHK・Eテレ「まる得マガジン」で紹介されていました。これからの季節・・・学校・職場でお手軽にセルフ温灸!良いと思います。
安心・お手軽な ペットボトル温灸
ホット用ペットボトルに、70~80℃のお湯をいれてツボに当てるだけの「ペットボトル温灸」火を使わないからお子様からお年寄りまでどなたも安心してお灸ができて、驚くほど簡単に効果をすぐに実感できるお手軽なやり方です。
書籍『安心のペットボトル温灸』〈鍼灸師・若林理砂著〉では、お灸の効果や東洋医学でいう経穴(ツボ)が分かりやすく掲載されています。
中・高校生やOLの女性が身体の不調から治療院にみえられます。暑い夏場でもオフィス、睡眠時のエアコンによる身体の冷えが起因しています。
治療院での治療とセルフ温灸を併用することで、治療効果の持続性が増します。
治療されていない方でも楽になると思います。
◯コンビニで買えるペットボトルにお湯を注ぐだけ。
◯オフィスでのお仕事中でも何気なく温灸。
◯火を使う一般的なお灸よりも簡単で手軽。
『ペットボトル温灸』の紹介でした。
2016.09.30
♣ 腰痛について〈腰痛の鑑別について〉
腰痛の鑑別について
腰痛でお悩みの方が多く治療院に来られます。
まさに国民病となっている腰痛ですが、その症状は様々です。ひとくちに腰痛と言っても、痛みを感じる部分も、痛みの程度も個人差があります。もちろん原因も様々ですが、ここでは当鍼灸院でよく見られ、改善可能な腰痛の症状を中心に説明します。
腰痛には、【急性腰痛】と【慢性腰痛】に分類されます。
【急性腰痛】俗称「ぎっくり腰」です。
外国では「魔女のひと刺し」なんて言うそうです。私も経験した事がありますが、朝の洗面台で・・・。長時間座っていてお尻を動かした瞬間・・・。重たい荷物を持ちあげたようとしたら・・・。「!!!痛い!!!」 その後は、痛みもあり腰が固まって伸ばせない状態になり、酷い痛みが数日~数週間続く。このようなエピソードは沢山あります。
①一般的な「ぎっくり腰」体勢を変える時の上体の前屈・後屈、寝返りなどの回旋運動時に痛みが増悪する。痛いけど何とか動けるレベル=体位を変換する際に強く痛み、暫く動かしていると痛みの程度が軽くなる。この様な症状が最も多い。
②症状の重い「ぎっくり腰」寝返りもうてない、咳やくしゃみでもかなり強い痛みが襲う。まったく動けない程の痛み=寝ていても痛いなど痛みを回避する体勢を取ることが困難。
※ただしこの場合、腰以外の原因で腰痛が発生している場合もあり、当院では施術に入る前の段階で詳細の鑑別をしています。
痛みの程度により回復するまでの期間は異なりますが、①程度の一般的な急性腰痛は1~2週間で完治に至ります。完治までの期間を短くするだけでなく、受傷当初の強い痛みと運動制限を早期に回復させるのが鍼灸治療です。
【慢性腰痛】二足歩行を獲得した人間の宿命とでもいえるほど、慢性的に腰痛を抱えている方は沢山います。女性の17人に1人が、男性の23人に1人が腰痛で病院へ通院しているという統計もあり、慢性腰痛は多くの方々を苦しめているようです。
慢性腰痛は非特異的腰痛といって、外傷や骨折などの要因が無く、足やお尻への神経痛など神経根症状も見られないものが殆どですが、原因が特定できないために積極的で正確な治療を受けている方が少なく、完全に治癒するまでに長期間を要し痛みを我慢されている方も多いのが実情です。長時間同じ姿勢でいると痛みが増強したり、朝布団から起きる時に辛く動きだしてしまうと痛みが軽減する、重たいものを持つと痛いなど急性腰痛ほどの激しい痛みではないものの、持続的に長期間痛みや違和感を感じるものを慢性腰痛としています。また、長期的な痛みと機能障害は生活の質が低下してしまい、仕事や家事に影響し、結果的に精神的な健康まで損ねてしまうことも少なくありません。
腰痛の原因
【急性腰痛】一般には〈筋筋膜性腰痛〉〈椎間関節性腰痛〉の一部が急性腰痛になりえます。文字通り、筋肉もしくは筋肉を包む筋膜に傷がついて痛みを発するもの、腰椎と腰椎(腰の中心にある背骨)の関節を捻挫した形になり痛みを発するものです。
【慢性腰痛】病院では〈変形性腰椎症〉とか〈脊柱管狭窄症〉などの診断がなされる場合が多い様ですが、前述しておりますようにプライマリケアで腰痛の原因疾患を特定することは非常に困難なことです。現在の病院では、こういった痛みには消炎鎮痛剤やNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の他、オピオイド(モルヒネ)が処方されることもあります。年齢素因、姿勢、生活スタイルなど腰痛が改善しにくい要因があるのです。慢性期が長いほど、本来の原因が他に合併した症状にマスクされてしまい、より沢山の要因が複雑に関与して痛みを発症しています。
病態として多くの要因が関与して、複雑に絡み合っている状態と言えます。慢性期の複雑な病態に対しては、東洋医学的問診と治療は大変有効です。
当院の施術
【急性腰痛】(ぎっくり腰)は鍼灸治療の有効性が高く、施術直後に症状の改善が見れる疾患の一つです。急性腰痛の場合、強い痛みのためうつ伏せの姿勢が難しい場合が多く、横向きに寝る姿勢もしくは椅子に座っていただく姿勢で施術することもあります。施術効果を最大限位発揮するために、腰背部に余分な力が入らない姿勢=患者様が一番楽な姿勢で施術を受けていただく事を重視しています。
当院は東洋医学の基本である、個々人の症状や体質に寄り添う施術をモットーとしています。腰痛回復を阻害する要因は「循環傷害」と「運動制限」です。
【慢性腰痛】は、まず細やかな問診と理学検査で出来るだけ正確に最初に発症した機序を明らかにしていきます。痛みを起こしている原因について、人体の解剖学・生理学的根拠に基づいた判断をしていきます。しかし、慢性腰痛の場合科学的根拠に基づく施術だけではなく、患者様の現在ある痛みについて、どこがどの程度痛くて、どういった動きができなくて、その機能障害が日常生活のどの場面で問題になっているのか、その事で精神的苦痛を強いられていないか、社会的な問題を生じていないかなどを鑑別していきます。時間経過と共に、痛みは修飾されます。痛みを助長しているものは何なのか、痛みの本質はどこにあるのか。時には痛みの意味さえ考えるのです。
これらの変化は慢性腰痛を助長する要因となりえるため、当院では治療対象となります。
2016.09.19
♣ 頭痛について ②〈頭痛の鑑別について〉
頭痛の鑑別について
頭痛には、【一次性頭痛】と【二次性頭痛】という分類があります。
頭痛について ① では【二次性頭痛】について説明させて頂きました。
さて、今回の【一次性頭痛】については、鍼灸施術での効果が高い疾患となります。
【一次性頭痛】 頭痛以外に原因が無い頭痛のこと。
原発性とか機能性頭痛とも言います。
概ね、鍼灸施術の対象となる頭痛です。
〈緊張型頭痛〉・・最も多い頭痛・・
正式には、筋肉の過緊張が原因で起こる筋緊張型頭痛と、精神的な緊張が原因の緊張性頭痛の2タイプに分けられますが、どちらも最終的には筋肉の持続的な異常収縮が起きていることが原因であるため、ここでは緊張型頭痛としてご説明致します。
症状は頭から鉄兜を被ったような重苦しさとか、頭が締め付けられるようなと表現されるような頭痛を指します。
この頭痛は、身体的・精神的なストレスが誘因ですので、鍼灸で頭部・頚部の筋緊張緩和と併せて全身的な施術により精神的に安定した状態を目指します。
筋緊張を伴わない精神的緊張はありません。また、その逆もしかりです。
鍼灸施術は、筋肉の緊張を緩めるのは得意な領域です。普段から治療をしておくとより良いし、頭痛が起きている時に行うとすぐに効果が出ることが多いです。
凝り固まった筋肉を緩めると、周囲の血行が一気に改善します。血流が促されれば、その先の凝り固まった筋肉が緩んでいくという回復軌道に入っていきます。
しかし、筋肉の緊張がどこから来ているのかを鑑別する事もたいへん重要です。
姿勢なのか、体の使い方や日常生活に問題があるのか、精神的なストレスが優先しているのかなどです。
問診や当院独自の身体診察で、その原因を突き止めていきます。
例えば精神的ストレスが原因の場合には、主に東洋医学的な診断で患者様お一人お一人の状態を判断します。
東洋医学では、外部の環境変化が体内環境である五臓に影響し、その結果様々な症状が発生するという理論があります。
心身のストレスが続くと、五臓の心・肝の働きが異常になることがあります。体内機能である心や肝の不調は、やがて頭痛や不眠といった症状として現れてしまいます。
顏色が悪かったり、めまいを伴ったり、なかなか寝付けない、眠りが浅く夢を見がち等、心と関連のある症状があります。
イライラしていたり、目や爪に異常が現れたり、上腹部が張って痛い等、肝と関連のある症状があります。
これらの症状から、首肩の筋肉が凝り固まって頭痛が起きてしまったのは、心や肝の働きが悪いと推定して、首や肩や頭以外にも、心と肝の機能を回復するのに最も効果的な経穴(ツボ)を加えて施術します。
首肩の凝り固まった筋肉を緩める施術と、東洋医学的に機能不全を改善する施術で、患者様の全身をトータルにケアする治療がを行っています。
このような施術を行うことで、首肩の筋肉を緩めるだけでは完治しなかった頭痛にも対応でき、今ある頭痛を解消するだけでなく、これから起こる可能性のある頭痛を未然に予防する事が最大の目的です。
〈片頭痛〉・・ズキンズキンと拍動性に起こる頭痛・・
発作的に、日常生活に支障をきたすくらいひどい頭痛。吐き気を伴うこともあります。必ずでは無いが、閃輝暗点というキラキラと星が瞬くようなファンタスティックな視覚異常が前兆として起こる。頭の左右どちらか、もしくは両方痛むことも。音や光の刺激で症状が悪くなる事が多く、静かな暗い部屋で目を閉じて安静にしている方が楽。男女比は1:4とされ、女性に多い。
現代医学的に原因は解明されていないが、血管説が広く知られています→<主にストレスなどにより心身の緊張状態になると、血管内でセロトニンという物質が急激に増加。その影響で脳血管の急激な収縮と拡張が順次起こり、拍動性の強い頭痛が発作的に発生する。>あくまでも仮説です。
ストレスとその解放に発生のキッカケがあるようです。例えば、休日のホッとした時に限って片頭痛に襲われるなど。ですから、普段から過度な疲労やストレス、睡眠不足にならない様に気を付けて自律神経のアンバランスを予防する事が、発作を起き難くさせるポイントだと言えます。
この場合、鍼灸ではどうするか。拍動性で、女性に多いという所も治療のヒントになります。女性は男性に比べ血に関わる変化が多く、東洋医学では気=陽=男性、血=陰=女性といった関連性を重視します。(東洋医学で血は『けつ』と読みます。これは、気が男性で血が女性だけという絶対的な関係性ではなく、相対的により関わりが深いということを意味しています。気は体の上部に上りやすい性質を持ちます。普段は気が上りっ放しにならないように、気を下げるための機能も働いていて、健康であれば気は上下に循環しています。血は気の力で循環していますので、健康な人の身体では、血は気と共に休むことなく循環し続けています。しかし何らかの理由で健康状態が崩れると、元来上りやすい性質を持つ気が頭顔面部に上り、それに引っ張られるように血も頭部へと上って行きます。
すると、急激に頭部への血が送られ拍動性の痛みとして現れます。男性に比べると女性はもともと血の量も少なく、月経などにより生理的な出血が周期的にありますので、それらの影響も受けやすいのです。血の流れや量の問題が生じやすいのは、圧倒的に女性なのです。現代でいう自律神経のアンバランスで生じる循環障害は、こういった理屈で説明できます。
ですから、東洋医学的に見ても心身を疲労させ過ぎないことは、片頭痛の予防に大切なことなのです。鍼灸施術で気血の滞りを解消させ、正常に循環させることができます。また、普段から鍼灸治療を受けて心身のバランスを整えておくことで、片頭痛の発作が起こりにくくなります。
今回紹介したもの以外にも、頭痛の原因は様々です。
2016.09.14
「もくの木」て、どんな木。①
実は、当治療院名の「もくの木」という樹木は存在しないようです。
昔、私の祖母が国分寺から高松に至る旧街道沿いのJR端岡駅から少し東にいったところで、戦前から雑貨屋を営んでおりました。そこには大樹が何本か有り、地域の方々は「もくのき」とよんでいたそうです。今でも高齢の方は「もくのき」でどこの家のことか分かります。
治療院の名前は、先祖の屋号をいだだき、皆様がよりそえる大樹となることを願っています。
現在は県道33号線拡幅工事(戦後まもなく)のため大樹は存在しません。地域の高齢の方は「もくのき」の樹木があると信じていらっしゃいます。(ムクノキがなまったのかとも思いましたが違うようです)
・・・あまり詮索せず、架空の木でいいかなぁ・・・と思っています。
2016.09.16
♣ 頭痛について ①〈頭痛の鑑別について〉
頭痛の鑑別について
頭痛でお悩みの方が多く治療院に来られます。
まずはカウンセリング。症状を細やかに確認し、頭痛の原因と分類の鑑別を行います。日本には頭痛を訴える方が約3000万人(国民の4人に1人)いると言われています。
頭痛は文字通り頭部の痛みや不快感の総称です。正式には顔面痛なども含めて、頭全体の痛み、圧迫感、不快感も全て頭痛としています。頭痛の症状は、片側であったり拍動性に感じたり、頭全体が重々しく感じられたり、耳鳴りを伴ったりと様々です。成人の方で、今までに頭痛を経験したことが無いという人は稀だと思います。それほど頭痛は我々の生活の中で良く見られる症状であり、皆さんがいつも感じる頭痛が生命を脅かすほどの危険性が無いものであることは経験上知っていると思います。とは言え、仕事や育児に支障を来すほどの痛みは耐えかねます。頭痛薬でいったん痛みを抑えても、原因を解決しなければ何度でも痛みが襲ってきます。
頭痛の原因次第では、鍼灸施術は非常に効果があります。
しかし、鍼灸施術の前に一刻も争う危険な頭痛もあり、まずは病院受診を急いでください。いつもの頭痛とは少し違うものや、非常に強い痛みは心配です。
頭痛には、【一次性頭痛】と【二次性頭痛】という分類があります。
【一次性頭痛】 頭痛以外に原因が無い頭痛のこと。原発性とか機能性頭痛とも言います。概ね、鍼灸施術の対象となる頭痛です。(頭痛ついて ② で説明します)
【二次性頭痛】 ※ここで紹介するものは、危険な頭痛ばかりです。続発性・器質性頭痛とも言い、原因のある頭痛のことを言います。
〈頭頸部の外傷によるもの〉 代表的なもの「硬膜下血腫」
〈頭頸部の血管障害によるもの〉 代表的なものに「くも膜下出血」
〈頭蓋内疾患によるもの〉 代表的なものに「脳腫瘍」
〈(化学)物質によるもの 〉代表的なものに「シックハウス症候群」
〈感染症によるもの 〉代表的なものに「髄膜炎」
〈恒常性(ホメオスターシス)の障害によるもの〉 低酸素・高二酸化炭素→人ごみ、高山、無呼吸症候群や低血糖・低血圧・高血圧などが誘因です。※高血圧が原因で頭痛が起こる事はめったに無い。逆に、高血圧にさせている原因(例えば肩こり)が頭痛も誘発している事はよくあることです。
〈頭蓋骨・首・眼・耳鼻・副鼻腔・歯・口腔の痛みによるもの〉文字通りこれらの場所に何らかの症状があり、それが周囲の筋緊張を起こし頭痛の原因になったり、炎症が神経を刺激してそれが頭部や顔面に放散すると頭痛が起きることがあります。
二次性頭痛のうち、放って置くと生命の危機に及ぶ可能性がある頭痛もあります。このような頭痛の場合、鍼灸治療を受ける前に必ず病院を受診して原因を特定して下さい。
鍼灸施術の対象となる頭痛は、次回(頭痛ついて ② )で説明します。少しお待ちください。
2016.09.13
☕️ 鍼灸院の「もくの木」大きくなりました。
2016.05.10
🌳 Relaxもくの木倶楽部 を鍼灸院に併設
“はり・きゅう”の治療は経験がなく、少し不安な方々へ。
“やさしく”辛いこりと慢性疲労を重点的に手技でボディーケア。
● 学生さんからご年配まで、幅広い方々へ。
● 敏感な方にも優しく、からだ深部の辛いこりに手技でアプローチ。
● 温石灸などの温灸と手技による施術を基本としています。
健康にお悩みの方、「治療」にこだわる方は、番町もくの木鍼灸院でご相談に
応じます。
2016.02.20
🌳 ニューフェイス・赤ちゃんから教えられたこと
2016.01.22
☕️ ついに開院しました。
本日、1月22日(金)番町もくの木鍼灸院を開院しました。
多くのはなやかなお花、祝辞などありがとうございました。
小さな治療院ですが、多くの方のお力添えで何とか開院となりました。
皆様方のおかげです。ありがとうございます。
さあ、今から治療に専念します。
何なりとお問い合わせください。
2016.01.23
☕️ 開院2日目
今日は雨模様の寒い日となりました。
寒い中、足を運んでくださった患者様お疲れさまでした。
治療ブースでの空調調整がうまくなく患者様から少し風が寒いとの指摘。
早速、調整。もう大丈夫。失礼致しました。
皆様のお声を頂きながら、より良い治療院にしたいと思っています。